




















「とにかく仕事が忙しくて・・・」
「家事・育児など家庭の問題がストレスで・・・」
「休日になっても体がだるい、やる気が出ない、寝ててもスッキリしない・・・」
私たち人間は生活する中で常に何らかのストレスを感じていますよね。ストレスへの向き合い方については個人差がありますが、自分なりの対処法を理解していないと大きなストレスに見舞われた時に太刀打ちできません。
ですがストレスの本質を理解すれば対応は可能です。この記事では以下の内容について解説します。
- 心と身体の関係
- ストレスに対する向き合い方
- ストレスに合わせた対処法
- 参考になる名言
尋常でないストレス環境に置かれている私の経験も踏まえてわかりやすく書いていきますので、ぜひ最後までお読みください。
心と身体は繋がっている

心身一如(しんしんいちにょ)という言葉があります。
仏教の言葉で精神と肉体は一体のものであるという意味です。心と身体に関する考えは我々人類の歴史と深く関係があり、今日でも医療の分野で重要な研究テーマの一つになっています。
心の状態が身体に影響を与えることは、医学的にも実証されています。
心の不調が体の症状に影響したり、体の症状が心の不調を招いたりします。
- プラシーボ効果/偽薬効果:思い込みが身体や実力に影響を及ぼし、何らかの改善がみられる現象である。本来は薬としての効果がない偽薬を服用し、病気の症状が改善する状態を指す。プラシーボ効果の原因は複数考えられており、治療効果に対する期待や信頼、安心感のような心理的要因、脳内の化学物質の変化、自己免疫機能の活性化など、生理学的要因などが挙げられます。
- ホーソン効果:注目を浴びることで、その期待に応えたいという心理が働き、良い結果をもたらす効果のことです。またホーソン効果と類似する心理行動として、ピグマリオン効果(ローゼンタール効果または教育期待効果)があります。こちらは他者からの期待を受けた際に、期待に沿った結果を出すように行動するもので厳密には細かな点でホーソン効果と異なります。
- ノセボ(ノシーボ)効果:プラセボ効果とは反対に、ニセ薬なのに「この薬には副作用がある」と思い込んで、望まない副作用が出たり、癌ではないのに癌と誤診され、体調を崩してしまうなど患者さん側に誤解や不信感があったりすることで現れるマイナスの現象。
有名な話で「焼け火箸」の話があります。
対象に焼けた火箸を見せた後、ふとした拍子に熱くない火箸を腕に押し当てたところ思い込みで本当に火傷のような症状が出てしまったというお話。
こうした例からも分かる通り、心が受けたダメージは何らかの形で身体に影響を与えます。
ストレスも同様です。ストレスの大小に関わらず、私たち人間は心で生じたプラスマイナス様々な感情が身体に影響を及ぼしてしまうものなのです。
皆さんご存知、うつ病や不安症、適応障害など自律神経失調症と言われるものでも、こうした身体的な症状(頭痛、めまい、息苦しさなど)が出ることがあります。
身体表現性障害と言われ、痛みや吐き気、痺れなどの自覚的な身体症状があり、日常生活を妨げられているものの、それを説明するような一般の身体疾患、何らかの薬物の影響、他の精神疾患などが認められず、むしろ心理社会的要因によって説明される障害です。
私たちの長い人生では、自分自身がそういう症状になるケースもあれば、自分の家族や友人など大切な人に症状が出てしまうケースもあります。
もし万が一、そういうケースに遭遇したら少しでも早く改善できるように対応策を考えておきましょう。
ストレスに対する向き合い方

健康とは健全な肉体に宿る健全な精神のことである。~by ホメロス〜
- ストレスの原因を特定し、問題解決に向けたアクションを取ること
ストレスの原因を明確にし、問題解決に向けて具体的なアクションを取ることで、ストレスを軽減することができます。場合によっては排除することも可能かもしれません。
まずはストレスの原因となっている可能性があることを、深く考えず、思いつくままに書き出してみましょう。書き出すだけである程度ストレス解消されることもありますし、原因が見えてくれば対処方法も考えられます。 - リラックスする時間を作ること
ストレスを感じたら、リラックスする時間を作ることが重要です。思いっきり気分転換する日や、リラックスできる日を意識的に設けましょう。また自分に合ったリラックス法を見つけることが大切です。
例えば、ヨガ、瞑想、マッサージ、音楽鑑賞、読書、散歩などが挙げられます。特に身体を動かすことはストレス解消だけでなく、生活習慣病の予防にもつながるためお勧めです。 - 健康的な生活習慣を維持すること
基本的なことですが、適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠など、健康的な生活習慣を維持することで、ストレスに対する耐性を高めることができます。
特におすすめなのが筋トレ。
筋トレは、セロトニンやテストステロンのように、分泌量の減少がストレスにつながるホルモンを活性化させる働きがあるためです。 セロトニンの分泌量増加は、ストレス解消に重要な睡眠の質の向上にもつながります。 また、テストステロンの増加は集中力ややる気の上昇に貢献します。 - ソーシャルサポートを求めること
ストレスを抱えている場合、友人や家族と話したり、専門家のカウンセリングを受けることで、ストレスを軽減することができます。
これはとても大事で誰かに話を聞いてもらうことで、ストレスを吐き出す、安心感が得られストレス緩和につながります。
また人に話すことで、自分の考えが整理でき、結果的に原因を書き出す行為と同じ効果が得られます。 - プラス思考で考えること、常に笑える状態を作ること
ストレスに陥ると、ネガティブな思考に陥りがちですが、ポジティブな思考を持つことが重要です。ネガティブ要素を書き出して全てポジティブに変換してしまいましょう。
ストレスを感じている時は自然と表情が固くなってしまうものです。そうしているうちにどんどんネガティブな方へ転がり落ちてしまいます。ではどうすればよいか?
笑顔を作りましょう!笑うことにより、大量の酸素が取り込まれ、細胞が活発化します。
かのアンネ・フランクも言っています。
薬を10錠飲むよりも、心から笑った方がずっと効果がある。
つまりそういうことです!
ストレスに対する向き合い方は、個人によって異なりますが、一般的に上記のような方法を取り入れることで、改善される可能性があります。




















ストレスに合わせた対処法
・職場や仕事のストレス
・家庭のストレス
・メンタル系の病気を抱える家族に接する際のストレス
ストレスの種類としては身体的、心理的、社会的なストレスがありますが、皆さんがよく感じるものは心理的なものと社会的なものが多く、特に上記のようなケースかと思います。
社会で生活していく上で、ストレスを完全に排除することはできません。
ストレスを発散する機会を設けたり、ストレスへの対処法を学んだりするなどして、上手く付き合っていく方法を考えましょう。
就職や転職、職場での人間関係、仕事の量や質、ハラスメント行為など、社会に出るとストレスに感じることは多々あります。
心や体に不調を感じた場合は、一旦ストレス環境から離れる、または環境を変えることを考えてみてください。
強いストレス環境に居続けると、落ち着いて正常な判断ができなくなることがあります。上司に相談して環境改善をしてもらう。衛生管理者、産業保健スタッフに相談するなど第三者に客観的に判断してもらうことも有効です。
家庭のストレスは主に家事に関するものと、夫婦間のストレスに分類されます。
家事であれば、いっそのこと手を抜いても良いと考える(完璧主義をやめる)、家事代行を使うなどの方法で解決ができます。
これが夫婦間のストレスとなると話は別です。お互い譲れない部分があったり、どうしても主張したいことがあるものなので、なかなか折り合いがつかないでしょう。
しかし、その原因は実はシンプルかもしれません。
一度落ち着いて相手の立場で考えてみれば解決策が思いつくかもしれません。
とにかく冷静になりましょう。不満を持っていても、相手を尊重し理解しようとする努力が重要です。ちょっとした不満なら我慢してしまうのも選択として間違ってはいません。
そうして落ち着いた状態で夫婦できちんと向き合う場を設けることが大事です。
ただし、相手が察してくれるのを期待するのはダメです。話し合ってお互いの妥協点を探ることは、家族でも会社でもとても重要なことです。
うつ病や統合失調症、双極性障害などは患者さんにとってつらい病気であるだけでなく、家族や身近にいる人たちにとってもつらい病気です。
精神疾患は、同じ病気でも人により症状が全く違うため、関わり方に正解はありません。
ではどう接すれば良いか?となりますが、基本的には「相手の話を根気強く聞いてあげ、相手を認め尊重してあげましょう」となります。
◎病気は誰のせいでもありません
◎家族は味方です、辛いことも共有して一緒に乗り越えましょう
◎相互理解と信頼が大切です
接し方がわからない、どうしたら良いかわからないという場合は専門の医師に相談する、保健所や保健センターに相談する、ネットで接し方について調べてみるなど、とにかく抱え込まずに第三者の意見を聞いたり、話を聞いてもらったりしましょう。
精神疾患は長期化することも多く、サポートするご家族の負担は大きくなりがちです。
一番の問題は共倒れです。患者さんに引きずられて同じように鬱になるようなケースも少なくありません。長い目で一緒に向き合うために以下を意識してみてください。
◎精神疾患の正しい知識をつける
◎相談できる人や医師、外部機関をいくつか持っておく
◎自分のストレスの度合いを正しく把握する
◎適宜、ストレス発散できるように自分でコントロールする術を用意しましょう
私も日々、あり得ないくらいのストレスにさらされていますが、考え方を変えるというか、視点を変えるというか、ストレスを正面から受けないようにしています。
工夫次第で受け止めきれない大きなストレスも許容範囲の小さなストレスにすることができます。
精神病を持つ家族と接する際には、相手の気持ちに共感し、コミュニケーションを大切にし、相手の意志を尊重することが大切です。また、自分自身のケアも忘れずに行いましょう。
参考になる名言

ここまで健やかに生きるための心と身体の関係について書いてきました。
自分自身だけでなく、ご家族も含めお互いが健康な状態とはどういうものか、心と体の関係を知り、どのようにバランスを取っていけば良いか、ストレスとの向き合い方をどうすべきかを知ることは非常に大切なことですね。
私も様々な経験をしてきていますが、知らなかったことで大きなストレスを受けてしまった、あの時こう考えられていたらもっと楽だったという経験はよくあります。
自分自身が病んでいた時も、健康な時もその時の立ち位置でいかに柔軟に物事を考えられるか、それだけで自分自身のストレスの感じ方が大きく変わります。
健康な人には病気になる心配があるが、病人には回復するという楽しみがある。
陽気でいることが肉体と精神の最上の健康法である。
こう考えられると病んでいても新しい気持ちで前を向いて進めますね。
松下幸之助もすごく良い名言を残してくれています。
いかにすぐれた才能があっても、健康を損なってしまっては十分な仕事もできず、その才能もいかされないまま終わってしまいます。では健康であるために必要なことは何かというと、栄養であるとか、休養とかいろいろあるが、特に大切なのは心の持ち方です。命をかけるというほどの熱意を持って仕事に打ち込んでいる人は少々忙しくても疲れもせず、病気もしないものです。〜松下幸之助〜
さすが歴史に名を残した日本を代表する経営者の言葉は重みが違いますね。
こうした名言などからも学べますね。そういう考え方もありだなと思えれば少し心が軽く、体もなんだか楽になりませんか?
ストレスの感じ方については、今までいろいろな経験をし、学習することによって培われた日々の行動や思考も大きく関係してきます。どんな行動、思考パターンを身につければストレスに強くなれるかを考えてみることが、ストレスとうまく付き合っていく鍵になります。




















