



















『金持ち父さん 貧乏父さん』は非常に有名なベストセラー本ですね。
お金持ちになるための基本的な考え方を教えてくれる、お金の使い方がわかる一冊です。
『金持ち父さん 貧乏父さん』はどういう本か?
この本では登場人物として、金持ち父さんと貧乏父さんが登場して物語形式でお金に関する様々なことを学んでいくビジネス書です。
とても読みやすく、わかりやすい、お金に関する考え方の違いが最終的に人生に大きく影響するのだということを教えてくれる本です。
作者はどんな人?
作者のロバート・キヨサキは、投資家であり、ビジネスマンであり、ベストセラー作家です。
アメリカ合衆国の投資家・実業家・作家・モチベーショナル・スピーカー・金融リテラシー活動家。時折、金融コメンテーター。そして日系4世。と数多くの肩書を持っています。
1994年に47歳でビジネス界から引退し、1997年に『金持ち父さん貧乏父さん』を執筆。全世界で51ヵ国語に翻訳され、109カ国で紹介されるほどのベストセラーになっています。
彼が書いた本は多くの経営者やビジネスマンから評価され、若いうちに読んでおいた方がよい本として推薦されています。
金持ち父さんと貧乏父さんの比較について
この本では金持ち父さんと貧乏父さんの違いについて、お金の流れを使って説明しています。
貧乏父さん:仕事をして給料が出ると、すぐにお金を使ってしまう。使い方は非常にシンプルで、全てを支出として使ってしまう。結果、お金がまったく貯まらない、投資という考えがない。
金持ち父さん:資産となるものに対してお金を使う。資産とは具体的には、金融資産や自分の能力を磨く自己投資を指す。 使ったお金の分、将来的にさらに大きなお金が入って、好循環を生み出すという仕組みを作るお金の使い方。本書ではお金持ちになれる基本的な考えとして紹介していく。
<金持ち父さん6つの教え>
・金持ちはお金のために働かない
・お金の流れの読み方を学ぶ
・自分のビジネスを持つ
・会社を作って節税する
・金持ちはお金を作り出す
・お金のためでなく学ぶために働く
その1:お金持ちはお金のために働かない
世の中の人々の多くがお金持ちになれないのはなぜでしょう?
お金の流通量が決まっているから?元々貧富の差があるから?生まれた国や地域によって違うから?
いろいろな意見があるかと思いますが、突き詰めると以下の通りです。
それは世の中の多くの人達がお金を稼ぐために働いているから…であると金持ち父さんは言います。
さらに金持ちの人は、お金を自分のために働かせることができるからだとも言っています。
どういうことか?お金持ちでない人は収入源が給料しかなく、それは自分自身が労働力として働いた結果得られたものであるということ。
そして皆さんがその給与を稼ぐのは生活のために必要に応じて稼いだものではないでしょうか?
何か好きなものを買いたいという時に、自分が働いて稼ぐしかない。
働いて給料をもらって少しずつ貯めて、貯まったお金で好きなものを買う。こうした支出を続けるというサイクルが今までもずっと続いていないでしょうか?
また勤続年数が増えるにつれ給料は増えます。しかし、給料が増えても支出も増える。そうした負のスパイラルに入り込んでいないでしょうか。
一方、お金持ちはどうかというと、自分で働かなくても給与をもらわなくても収入を得ているんです。
本書の中でロバート少年たちは、廃棄になる漫画を収集し、漫画図書館を作り10セントで2時間漫画が読み放題となる事業を始めました。マイクの妹を図書館長として雇い、自分たちが働かず、勝手にお金を生み出すことに成功したのです。
このエピソードのビジネスは、実際に今現在同じことをやったらいろいろと問題なのですが、ポイントはこうしたお金を生み出すシステムを構築したという点です。
これこそが起業家マインドになります。
その2:お金の流れの読み方を学ぶ
では貧乏父さんはどうでしょうか?
貧乏父さんとは私たちのようにサラリーマンなどで給与をもらって生活をしている大多数の人々のことです。
本書では中流以下と表現されることがありますが、端的に言えばお金が貯まらない人のことです。
お金が貯まらない人というのは、給料をもらったらそれをただただ支出するだけです。
稼いだお金で車とか持ち家を買い、生活水準が上がり、お金も残らない、そして手に入れた車や持ち家を資産だと思い込んでいますが、実際それらは全て負債なのだと金持ち父さんは言います。
持ち家は、B/Sのなかでは確かに固定資産に入るので一見すると立派な資産に見えます。
しかし、中身をよく見ると借金をした分に利息ありの住宅ローンという形で銀行からの借入があり、月々の支払いで返済をしていきます。
つまり持ち家は利息付きの借金を返しているだけでお金を生み出しているものではないため、ただの負債なのです。
お金持ちは収入を生み出す資産に投資します。
例えば持ち家ではなく、賃貸のアパートを買って貸し出したとします。
ローンを完済するまでは確かに持ち家と同じ負債なのですが、こちらは月々お金を生み出してくれ、一定期間経つとローンを返済し終えて、それ以降は収入となるお金を毎月生み出します。
これこそが資産を買うということであり、お金のなる木を買って育てたということです。
もし支出がこうした資産から得られるキャッシュフローを超えないのであれば、お金は貯まっていきます。
その3:自分のビジネスを持つ
皆さんの周りには自分でビジネスで成功した人ではないお金持ちがいませんか?
例えば地主さんと呼ばれる人たちのように親世代から不動産などの資産を持っていていて、働かなくてもお金が増えていくような人たちです。
こうした人達は自分が働かなくてもお金を生み出せる資産がすでに築かれているので、資産が生み出した収入だけで生活ができれば、給与(もし働いていたらですが)はそのまま自分のものとなり、どんどんお金が貯まっていきます。
これらは資産を生み出す仕組みがすでにできている例です。
では資産を生み出す仕組みがない人はどうしたら良いのでしょうか。
方法は資産を買う。もしくは自分のビジネスを持つ(資産を生み出す仕組みを作る)ということです。
大きく成功したいと思うなら自分自身で適切なリスクを取ってビジネスを起こし、その収入で食べていけるようにしなければなりません。
金持ち父さんは、仕事とビジネスの違いを理解することが重要だと言っています。
仕事は直接的に収入を生み出しますが、これは自分自身を労働力として時間を切り売りしている、つまり蓋を開けると他人のビジネスのために働いている状態であることが多いです。
当然ながら他人のために働いているため、自分自身が豊かになることは難しいです。
逆に考えれば、自分も同じように他人に働いてもらうことができればお金持ちになるチャンスがあるということです。
つまり自分自身の資産になるビジネスを持つ、そしてそのビジネスでは自分が働くのではなく、他人もしくは仕組みとしてお金に働いてもらうということです。
自分自身で手を掛けなくても、他の誰かがしたことで収入を得られるようにすることが必要なのです。
とはいえ起業はノーリスクとはいきません。
失敗する可能性も決して低くはありません。
でもだからと言っていつまでも一歩踏み出せないとラットレースからは抜け出せません。
金持ち父さんはお金の奴隷にならないために、ビジネスでラットレースから抜け出せということを教えてくれています。
その4:会社を作って節税する
少々話が逸れますが、日本はビジネスをする上で非常に良い環境のようです。
法制度や金融制度がきっちりしていますので、少ない投資でビジネスを始められます。
一念発起して起業、失敗、何十億もの負債を負うなんてことは稀です。
適切な始め方だったり、リスクを見誤らない(適切なリスクの取り方)なら失敗が即人生終了とはなりません。
話を戻しましょう。
自分のビジネスを持つことの利点として、金持ち父さんは「会社を作って節税しろ」とも言っています。
まず自分でビジネスを持つことでファイアンスに関するリテラシーを強化していくことができます。
そしてこのリテラシーにはお金持ちならではのお金を手元に残す方法が満載です。
節税する方法を学び、税理士に相談し、できる範囲で節税することはお金持ちになる必須条件の1つなのです。
例えばサラリーマンの場合、自分の給与明細を見て、総支給額から税金が引かれているのはわかると思います。
でもその細かな内訳をきちんと理解している人は一体どれだけいるでしょうか?
働いても働いても手取りが思ったよりも増えないという経験は皆さん実感されているのではないでしょうか。
税金として給与天引きされているもの、本当に大きな金額です…
しかし、これらの中にも控除という形で税制面での優遇措置を受けることが出来るものがいくつかあります。
こうした節税の方法は知らないと損をするものですので、ぜひ知っておくに越したことはありませんね。
金持ち父さんの場合は、会社を作ることで財産の多くをうまく隠すことができる(つまり節税できる)のだと教えてくれています。
社長(もしくは会社)の経費について皆さんはどこまで知っているでしょうか?
経費については会食であったり、旅行費であったり、オフィスの賃料などを会社の活動に掛かった費用として処理することができる、つまり会社の設備費用と同じ形で処理できるというものです。
金持ち父さんは、お金持ちになるためにはファイナンシャル・インテリジェンスが大切だと言います。また知らないことこそがリスクとも言っています。
その代表例が先に挙げた税金に関する法律です。
この資本主義社会のルールでは、自分のビジネスを持った会社経営者(起業家)が、どんどんお金持ちになるような仕組みになっています。
その5:金持ちはお金を作り出す
世の中の多くの人々は、自分自身で働いてお金を給料として手に入れます。
一方で金持ちは自分の労働力でお金を作り出すのではなく、仕組みを作って他人やお金を働かせて収入を得ています。
これは資産を買って(投資して)収入を増やすことと似ています。
代表的な資産には不動産や株などがありますが、これらは長期投資であったり、インデックス投資で堅実に利益を出せるようにする必要があります。
一方事業によって作られた資産は上記の資産よりハイリスク・ハイリターンです。
リスクが大きい分、リターンも青天井ということで非常に期待できる反面、リスクの取り方を間違えて失敗すると大きな負債を抱える可能性があるものです。
しかし、こうしたビジネスについてもファイナンシャルリテラシーを高めることでリスクを下げ、成功の可能性を高くすることができます。
きっちりと知識を得た上で着実に事業を成長させていく、お金持ちはそうしてお金を生み出すのです。
その6:お金のためでなく学ぶために働く
金持ち父さんは本書の中で学ぶために働くということを言っています。
自分を労働力として稼ぐ仕事に関して、お金のためだけと割り切って働くことは決して悪いことではありません。
ただ目の前のお金のために稼ぐのではなく、中長期的にお金を稼ぐためには学ぶことが大切だということです。
ビジネスを起こすために知識が必要です。
そのためには学ぶために働き、自身のスキルを磨くことを考えましょう。
専門的な知識でなくても大丈夫です。
広く浅くでいいので知識や経験を得ることが大事です。
専門性を高めることは限界がありますし、100点を目指せるのはごく限られた人間だけです。
多くの人は80点か最低でも70点くらいで良いので広く普く学びましょう。
知識は他の知識と融合させることでさらに大きな成功が得られる可能性があります。
「学ぶために働く」というのは長期投資になりますが、立派な自己投資であり、ビジネスを起こすための土台になります。
またお金持ちになるための知識は知らないでいたら損、知っていると将来より大きな収入を生む投資になる可能性が高いです。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか。
もし「金持ち父さん 貧乏父さん」に興味が出てきた人がいましたらぜひ本書をご一読ください。



















